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ロンリー?naどぶウサギ

ひとりぽっちの汚れたうさぎは、 あったかい毛布を探してる。 ―近畿地区在住のしがない1大学生の日記。―

バレンタイン企画自作SS

バレンタイン企画、一次創作。
本当は現在15日の1:20。でも、バレンタイン企画だから、時間偽装。(笑)


Title:もう一つの聖夜

「求(もとむ)君、今日は聖なる夜だよ」
華之(かの)はそう言った。彼女はいつも、夢見がちだ。
俺はそんな彼女の戯言に、苦笑いを浮かべて首を横に振った。
「馬鹿。クリスマスはまだまだだろ?」
「違うよ」
間髪入れない華之の答えに、俺は目をやや大きくしてしまう。自信満々だったからだ。
「今日は、聖バレンタイン様の日なんだよ」
ああ。
「そんな日もあったっけ。そして、今日だっけ」
ずっと忘れていた。中学高校と部活にばかり明け暮れて、プロの野球選手となった今も、世の中のイベント事なんて、気に掛けていなかった。
「求君、夢がない」
「お前が夢見がちなんだろ、華之。それに、昔の俺の夢はプロ選手になることだった。今はリーグ優勝だ。華之だって、カリスマ美容師になることが夢なんだろ?イベント沙汰は夢じゃない」
「違うよ」
今日、2度目の否定語だ。しかも、さっきと全く同じ。
でも、今回のには、さっきの強さはなかった。声の音自体は変わらないものの、何故か弱く聞こえて、俺が何か返せば、一瞬で折れそうだった。
「確かに私の夢は、有名美容師になることだよ。でもね、女の子にとっては…恋愛は、もう一つの夢なんだよ」
両手でバッグを胸に抱え込んで、俯き加減に喋った華之。その様子が、悲痛だった。必死に見えた。
「お願い、求君。わかって。…これあげるから。そろそろ、気付いてよ……」
彼女は俯いたまま、バッグの中からピンク色の包みを取り出した。昔から妙に器用だった、華之らしい凝った包み。
―今、華之が自分でラッピングしたんだと、どうしてわかったんだろう。
俺は情けなく受け取って、それを開く勇気がなかった。
「じゃあね、私明日も仕事だから。…バイバイ」
「華之、ちょっと待てよ…!」


まだ、開く勇気はなかった。キャンプ地の泊まり場、先輩がいる部屋を抜け出して、非常階段の隅に腰掛けている。
どうして、痛いくらい悲しい顔をしたんだろう。
恋愛が夢だなんて、男の俺にはわからない。
なんでそれを、俺に言ったのかも。
俺は暫く、ぼうっとしたようになっていたらしい。
次に気付いたときには、何故だろう。今までどうしても手が出なかった包みのリボンに、手をかけていた。
しゅるんと解けたその包みの中には、いかにも華之の好きそうな、妖精をあしらった箱。今度は、躊躇わなかった。
「…」
箱の中には、1ブロックに1文字ずつ書かれ、1ブロックずつ割られた、板チョコ。他には何もない。
でも、これは簡単すぎるパズルだと、俺は思った。

『もとむくん、だいすき。』

出てきた1ダース分の文字列は、これだ。
「華之…」
馬鹿だと思った。華之だけじゃない、俺も。
華之は、夢見がちで馬鹿だ。俺が、華之のことをわかってると思ってる。
俺は、愚かで馬鹿だ。華之が、こんなにも想ってくれてることに、気付かなかった。

「おい、ミーティングだぞ」
先輩が、階段の上の方から呼んだ。
ミーティング。来期、優勝に向けてのミーティング。
俺の夢へのミーティング。
確かに。
でも、華之。俺にも、もう一つの夢がある。
華之。ごめん。
俺も夢見がちだった。
自分ばっかりに酔いしれて、お前のことを気付かない。
でも、もし。
もし、今からでも、聖夜を過ぎてしまいそうな今からでも。
俺のもう一つの夢が許されると言うなら、

『俺もだ、馬鹿』

今打ったメールを読んでほしい。
俺よりずっと早く、もう一つの夢知っていた華之なら、絶対わかるから。


End.

なんだかなぁ…どうして男視点で書いちゃったんだろう、自分。(えぇ)
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テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/02/14(木) 23:59:33|
  2. 自作の小説
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  4. | コメント:0

天然系優男キャラ、いいなぁ。

ハンパ小説です。血束がスランプ状態に陥ったため、書き進められてません。すみません…;


Title:白のアナタ、黒の私

無鉄砲かと思ったら、実は繊細なところもあったりして。
頑張るくせに、満足のいく成果よりも、空回りが格段多くて。
あくせくし過ぎた結果、シャツの裾が出ていると怒られて、それに慌てるから、その前に言われたお使いを忘れてて。
でも、けなげな努力のアナタ。
そんなアナタを見て。私は自分が憎い。
アナタみたいないじらしいことはできないで、貪るように…神経質になって「努力」の衣を纏った自己満足をして。
服装がしっかりしてると褒められても、当たり前よという顔をして。
言い付かったことは、遂行しきらないと他のものが入らなくて。
冷たいつめたい鉄の心臓(アイアンハート)、「優等生」の仮面をつけた、醜い向上欲の塊。
どうしようか、アナタに見入ってしまう、魅入ってしまう、この欲で濁った瞳を。
天使のように純真なアナタに向けて発せられる、このくすんだ色の視線。
恋なんて、言えない。
命令どおりにしか動けない醜い機械の、天使に向ける、道ならぬ恋。
汚いから、私の錆と、染み出す廃油に汚濁される前に。
浄化して。…なんて言えないか。壊して。…もできないよね。手を汚せないアナタには。
だったら離れて。空間のことじゃない。空間の前に、もっと深いところの。
空間は離れられないもの。私の…イカレた機会の、唯一「自分」が決めた場所だから。アナタにとっても、ここは大切なところ。それはわかる。
でも、私の傍にいてはいけない。ほら、今にも茶色に淀みがかった中に、黒い澱が浮く。そしてそれはアナタの方へ流れていく。アナタのけなげな純白を、醜悪で塗り尽くしたくて。
逃げて、逃げて。私に近付かず、存在を消して。
物質的には無理だってわかっている。アナタにはできない、そんなきたないこと。
だから…消して。アナタの中から、私という機械を。
忘れて、壊して。忘れることで、壊される。
私が壊されることで、アナタはキレイなままでいられる。

「大丈夫?顔色悪いよ?」

けなげな、キレイな、やさしい、アナタ。話しかけないで。

「えっ…ちょっと!?どうして逃げるんだよ」

追いかけてこないで。

「――悩み事があるなら、聞いてあげるよ」

そんなコトバ…

「役不足かもしれないけど」

違う!

「………」

どん、と触ってしまった。キレイな、アナタに。
やさしさだけの詰まった胸板を押してしまった。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…

「大丈夫!?気分悪いの?誰か呼んでこようか…」

私の嗚咽は、醜い悪魔の雄叫びなのに。
私の涙は―そういえるほど美しいわけがない―毒づいた液体なのに。

「大丈夫、大丈夫だから…僕が、ついてるから。怖く、ない」

アナタは怖いはずなのに。私よりもずっと、遥かに尊く穢れ泣き人だから。
私なんかの、穢いものを、支えて。
離れてほしいのに…
だから私は、矛盾する。
アナタを汚したくないのに、醜を流して。
触れたくないのに、またやさしさの板を押して。
でも、離れてほしいからしている。



ごめんなさい



*****************

なんだ、これ。
妄想の深みの中で創ってしまった…

*****************

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2007/10/07(日) 00:51:27|
  2. 自作の小説
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

正直明治時代は好きじゃないです。

野球の詳細…UP出来そうにないです;ゴメンナサイ。
もし次の試合までに時間があれば…はい。予定は未定です。

で、今日の日記なのですが。まぁーつまらん1日でした。
ってことで、

Title:揺らいだ袖の

――どうしてあの瞬間、できなかったのだろう。
飛びついてでも止めれば良かったのに。

――だって。あまりにも笑顔がきれいだったから。
きれいだったから、怖かったのかもしれない。
失うことを。

あの笑顔が、
別れの挨拶代わりってことを。

踵を返すと同時に揺らいだ着物の袖が、
死に逝く者を送る、
白装束の裾に見えたことを。

いつも眉をぴくぴくさせて磨いていた白銀の刃
穢すことなくて
見上げた空に思い浮かべていたのだろう鈍色の刃
赤の聖水を献上して
最初からそのつもりだったんですか。
あまりにきれいな微笑みと、
風になだめられるように揺らいだ袖は、
自分に形見にしろと。


かんざし挿した町娘の、朱の袖が風に揺らめいた。
“がすとう”の下でぼおっとする、散切り頭の男の袖は、
もう短すぎて揺れなかった。


ありがとう
代わっていきます、
あなたのしたくなかった世界(くに)に
ごめんなさい
あなたの面影(かげ)は
自分のなかで消えないんです。




==================
あとがき(イイワケ)
明治初期。上野戦争後くらい…?
多分「あなた」ってのは…佐幕派の人なんだろうね。
自分ってのは…はて、男か女か。(多分女ですな)
自分でつくったのに、“伝聞推定”な言い方しか出来ません;
これって結局詩なんだろうか、小説なんだろうか。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2007/07/17(火) 23:38:42|
  2. 自作の小説
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  4. | コメント:0

月曜日の分。

スミマセンでした…;
昨日は本気で時間なかったんです。
ってことで、言い訳はこれくらいで月曜日の分。
書くことないので、歴史のハンパ小説を。
(ハンパ小説…シル羅びっとの造語。あらすじも何も無く中途半端に始めて、これまた中途半端に終わるミニ小説。ってかSS。)

@@@@@@@@@@@@@@@@@@

Title:身分落差

「早く出て行け!あんたらみたいな血にまみれた連中の空気を、純粋なこの子らに吸ってほしくないんだ!!」

治安維持の巡察も兼ねて、近所の子供らの遊び場になっている空き地を訪れたときだった。
子供達の親の一人だろう、いかにも学者風といった男が声を荒げた。
十八にもなっていない森本湧衛(もりもと ゆうえ)にとって、それは酷く辛かった。

確かに、自分ら新撰組にとって、不逞浪士やそれに準ずる者を討つのは日常茶飯事であった。それは否定出来ない。
しかし、それでも自分の思いはこの町の平和と国の泰平、ただそれだけである。決して、子供達を血の雨の下に晒そう、人斬りを増やそう、などとは思っていない。
だがそれは自分の思い込みだったのかもしれない。
帯刀の特権を持つ自分ら武士階級とは違い、商工農民らにとっては、尊攘だろうが倒幕だろうがどうでもいいことなのだろう。
彼らは一日一日を穏やかに、何ものにも害されずに、ただ自分達なりの満足のいくように過ごせればいいのだ。

そう知ったこの瞬間、湧衛は自分がその浅葱色をした羽織りの裾を、引き千切れんばかりに強く握り締めている事にも気付いた。
厄介払いをするような目の男に無言で背を向けて、裾を握る力だけをそのままに、その場を去った。
背中に男の鼻を鳴らすのが、突き刺さった。
共に行動をしていた仲間が何も言わなかったことだけが、唯一自分の慰みになる気がする。

あれだけ誇りを持っていた浅葱色が、くすんで鈍色に見えた。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@

言葉が現代っぽいのは勘弁してください;

テーマ:短編小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2007/07/11(水) 23:58:50|
  2. 自作の小説
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眠いです

今日もあんまり面白いことなかったので。今回は小説(SS)でいきます。

*Non Title*


ひんやりとしみる水は、どうしてこんなにも清らかなのだろう。
少女はそっとすくいあげて、一口ばかり飲んでみた。

つうっと冷たい感触が、口内に響き渡る。
…途端、

ズキン

思い出すような痛みに狩られた。

ズキン

水と共に身体中に染み入るようなその痛みに、少女は眉をしかめた。

ズキン

尚も痛みは増すばかり。
…どうして?

口の形だけで呟くと、少女はハッと顔を上げた。
脳裏に母の影が映る。
母は心配顔で口を動かす。
何か言いたげだ。


ズキン


その痛みと母の影が重なったとき、少女はついに、






「歯医者、行かなきゃ」





虫歯であったことを思い出したのだ。


************************

一応ギャグ風?なSS。

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

  1. 2007/06/14(木) 23:37:11|
  2. 自作の小説
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  4. | コメント:1

プロフィール

シル羅びっと

Author:シル羅びっと
近畿地区に引っ越してきました、しがない大学生。
クラシック音楽好き。漫画とかアニメとかゲームとか好き。晴れて完全無欠(!?)なオタクになりました。
周りがアイドル好きばっかりで本気で「一人楽し過ぎるぜー」
…同志いないかな…
ロンリー、たまにのっとロンリー。

参加中同盟

とにかく応援中、参加中!

 

リンク


多くなってきましたので、移動。

素敵サイト様ばかりのリンク集は
 【コチラ】 
です。


(実はリンクまとめにもあるのですが/!)
ヘタリア二次のHP開設しました!! 【コチラ】よりどうぞ!

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